Kitto 自己満の随筆ブログ

日本の小説をこよなく愛する香港出身の者による読書感想やふとした日常の綴りが中心になるブログです。

永遠の0ー百田 尚樹

永遠の0ー 百田 尚樹

 

また得意な”映画化名作”だった作品だ。私は本当にこの手の作品が

好きだな、どれほどミーハー気質なんだろう。

 

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さて、内容について書こう、かなり分厚い本作は読み始めたごろ、戦闘機の戦闘シーンがとても臨場感があって、面白い!その上、戦時の話に疎かったので、内心ワクワクしてならなかった。

しかし、読むにつれて、あまりにも戦争当時の環境についての描写が長く、とてもそこで読む気を失っていた。とはいえ、内容自体はまさに戦争の話で、自分の知りたかった話でもあった。ただ、小説としてはやや緊張感を欠く内容になっていると思った。

正直飛ばしても、もしくは一部省略しても物語にはそんなに影響を与えないのではないかと思った。

 

これは自分の性格の問題かはよくわからないが、読む気がなくしかけているにも関わらず、意地でも読破してやろうという一心で、頑張って最後まで読むことにした。

 

もちろん、読破するまで要した時間はかなり長かった。初期の章節の内容はほとんど忘れかけていて、曖昧な感じだった。しかし、まさに私が思ったように、一部の内容についてちゃんとわからなくても物語を楽しむには大して支障はでない。

こんな具合で進んでいって、いよいよクライマックスを迎えることになった。

 

終盤に近付くと、ようやく小説らしくなってきたと思う。初めて、最後の結末にものすごく気になって、最後はどうなるのかを、再びワクワク感が沸返った。

戦時の日本、命に対する態度、当事者の心境など、細かく描写されて、今の時代を生きている私には共感しにくくても、ちゃんとその心理を理解できたかなり良い描写をされていたと思う。おそらく、あれほど長い内容があったからこそ、このようにわかりやすくなっているのではないかと初めて思った。

 

帯のコメントのように号泣はしなかったものの、十分感動的な作品だと思う。

どこまでが本当の歴史かはわからないし、深く追求するつもりもないんだが、何も知らなかった私にとっては丁度いい勉強になったと思う。日本という国についてもっと知れたと思う。

一流の時間の使い方

一流の時間の使い方 - 中谷彰宏

 

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去年日本に移住して”再就職”するので、自分自身の勉強としてこの本に手を伸ばしたのを覚えている。

 

時間の使い方をもっと上手にしたいと思うきっかけはおそらく以前自分はいつも時間が足りないと言って、つい夜更かししてしまうことがあるからだと思う。

 

時間の配分をうまくできれば防げる話だとは思うんだが、そもそも自分は無理していたんじゃないかなと思う。

 

この本を読んだあと実際一日に全てのことを終わらせるようになったわけじゃないけど、時間を無駄にしない、あるいは有効にすることが少しは身につけたかと思う。

 

時間を無駄にしない、やる必要があるなら、やりたいと思ったら速攻実行に移ると教えてくれた。実際そうしたことによって最終的に時間は節約されて、余ってくるわけだから他にやりたいことに時間を分けてやれることにもなるんだ。

結果、一日にこなせることの数が増えるわけだ。

 

時間配分というよりも時間の重要さ、一秒でも早くすればこう変わるよということを教えてくれるこの本。

全てまるまる呑み込めないところもあったけれど、勉強になった部分は実に多かった。

 

”時間だけはみんなに平等に配られているから”という話(名言)をどこで聞いた。

まさにその通りだと思う。時間が足りないと思っていたが、それ以前に自分は配ってもらった時間の使い方をまず見直したほうがいいかもしれない。

 

嫌われる勇気 岸見一郎 古賀文健

嫌われる勇気 - 岸見一郎、古賀史健

 

久々の読後感想になる。ここ最近仕事が忙しくなるのもひとつ大きい要因でもあるし、そもそも日本に移住してから自分の生活様式が大きく変わったのではないかと思う。

 

バス乗ることもなくなった今、家以外本を読むことがほとんどなくなった。前は人との待ち合わせや仕事の待ち時間など結構外で本を読む時間もあったが、今は寝る前の晩酌タイムしかない。しかし、その時間も本と向き合う気分が日によってあったりなかったりするので、結果的今年に入ってから読書のペースがぐっと落ちた。というのを理由にするわけにもいかんので、地道に読んでいきたいと思う。いや、それしかない。

 

さて、本題に入ろう!この「嫌われる勇気」は数年前から人気が出ている今やベストセラーになっているので、タイトルにしてもジャンヌにしても自分は好きなので、ずっと前から読みたかった。

 

読む前”会話式”だと知らなかったため最初はまあまあ戸惑いがあって少し”期待外れ”があったが、読み進めていくと内容に惹かれてかなり読み応えを感じた。

 

正直をいうと自分もアドラー心理学には全部賛成できない考えだけれど、共感したり、勉強になったりした部分のほうが多かった。

 

また、理屈は分かったけれど実践がとても難しい課題もかなりあったと思う。

 

アドラーが提唱したように生きられたら確かに人生はとても簡単にシンプルになる。

でも実際そこまでシンプルにするほど自分は今の生き方にうんざりはしていないと思う。

自分に必要な考え方を取り入れて、少しずつ変えてられたらそれでいいと思う。

 

 

自分の悩みがかなりこの本によって解消されたと思う。いや、まだ解消はされ切っていないけれど解消できるんだと知り、あとは自分で実践すればいいんだというのが正解かもしれない。

 

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次は是非”幸せになる勇気”をも読みたいと思っている。

心が晴れる生き方アドバイス - 斎藤孝

心が晴れる生き方アドバイス - 斎藤孝

 

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小説ばかりではなくたまにはこういう自己啓発書も読んだほうがいいと自分に言い聞かせて読んだりする。役に立つ内容もあれば、そうでもない内容も実際多い。

それより、一番の問題は小説のように展開がないこと。”読みたい”気持ちにならないのが問題だ。

 

いつも自分はネガティブ思考だから、こういうポジティブ思考な考え方を学んだり、参考したりしたいと思っている。

そのせいもあって自分はかなり”こういう時はこうするんだ!””そうしているからだめなんだよ!”みたいな指摘、説教のような内容を期待していた。

 

けれど、この本はそんなビシッと言うタイプな本ではなく、あくまでも作者の人生観、生活習慣をもとに、タイトル通りただのアドバイスに過ぎない内容だった。

 

もちろん、一読者として文句を言うつもりはないが、そんな本を評論するような知識は自分も持っていない。

ただ、そのような内容だと自分はなおさら読む動力が失われる。それに、読んではいいものの、殆ど記憶に残らないのが最大のオチとも言える。(笑)

 

読書は自由だと思うから、読む時の癒しとしてもいいし、得た知識もそうだし、とにかく、たくさん読んで、自分の知らない世界をどんどん開拓していって、自分の人生を豊かにするのは一番の目的なんじゃないかなと思う。

 

今後も自己啓発書なり、有名人のエッセイなり、貪欲に吸収していこうと思っている今日のところ。

真夏の方程式 - 東野圭吾

真夏の方程式 - 東野圭吾

 

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この一冊を読んだのはまさにタイトルの通り、真夏だった。宮崎に移住して初めて迎えた夏、想像以上に厳しい暑さと日差しだった。けれど、今年は宮崎だけではなく、全国的にも前代未聞の暑い夏となったというのだ。とにかく暑い毎日が続いている。

 

いつも愛読している東野圭吾の作品の中で、実はいまだ”ガリレオシリーズ”を読んだことがない、今回はその一回目だ。

 

映画のほうは見たかどうかも覚えていない曖昧な感じなので、原作を読む時”普通に”話の展開を知らないまま内容を楽しめた。

 

離島での事件、海の話もたくさん出てきた。夏だからの海かもしれないが、読んでいて恭平くんと同じく夏休みに遊びに”田舎”に行った気分になる。

そこで、湯川との出会い、一緒に実験したり、科学の話が出たりして、殺人事件以外の内容でもかなり面白い話になっていた。

 

むしろ、本線の事件を調べる磯部などの部分よりも前者のほうが好きかもしれない。

湯川の人物像がやはり魅力的で、彼の考え、事件の解決に繋がる様々なエピソードがかっこいいの一言だ。

最後の結末は最後の最後に予測はできたが、直前まではまったく思わなかった。そこはかなり物語の構成にすごさを感じた。

 

原作の湯川を福山雅治と合わせながら読んでいた。ここの場面は福山さんはどう演じるのかなと思いながら。。。福山さんはかなり湯川を上手に演じきれたなと思った。

 

これは映画化されるくらいいい作品だ。

 

 

赤川次郎 三毛猫ホームズの暗闇

赤川次郎  三毛猫ホームズの暗闇

 

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初めて読んだ赤川次郎の作品である。

自分のこだわりというのでしょう。有名作家の作品をとにかく一度は読んでみたい。この作品もこのような気持ちで読んでみた。

 

感想としては読みにくかった部分があった。おそらくそこは赤川次郎のスタイルかもしれないのだが、まあ、実際まだ一冊目というのもあって、断定はまだできないけれど、物語の中の人物の会話の描写が独特な感じがした。まるで脚本のように、会話そのままの感じで書かれていた。このセリフを誰が言ったのか、理解するのに少し苦労をした。

 

 

今まで読んだ他の作家たちは大体誰がこのセリフを言ったのかを読者がわかるように記述しているけれど、赤川次郎の場合はそれが省略されたのだ。臨場感がより伝わるのかもしれないけれど、こちらは物語に入り込んでいないせいもあるかもしれない、時々わからなかった。

 

 

展開もそれなりに早いので、誰から発した言葉かを理解できないとなかなか話の続きについていけないこともしばしばあった。

 

 

おそらく、ドラマで見るならかなり簡単に理解できる話なのだが、小説のままだと少し大変だった。

 

 

しかし、内容は心がほっこりするようなミステリーばかりで、いやな気分になることもなく、”奇妙”な事件を普通に楽しめた。

 

 

いくつかの短編で構成されていて、それぞれも興味深い事件で、なかなか予想はできないところがまた良い。最後結末を知った時それほどの衝撃は受けられなかったけれど、なんとなく安心感が得られるような話ばかりだった。

 

 

やわらかい感じのミステリーとは私の感想になる。

 

一気に読み切ったわけではなく、途切れ途切れで読んだせいもあってか、とにかく自分のなかの感情が盛り上がらなかった印象が強かった。

 

少し物足りない感がある。笑

社会人の常識とマナー 直井みずほ

社会人の常識とマナー 直井 みずほ

 

同じく図書館で借りたこの本を”速読”というような読み方で返却期限までに読み上げた作品であった。

 

漫画風な説明もあったり、カラーの絵が多めという内容になっていてかなり読みやすかった。すらすらとわりと早いペースで読めたと思う。

 

しかし、実際ものすごく仕事に役に立った内容なのかどうかはやや言い切れない感じがする。一般的な社会人常識とマナーを紹介しただけで、自分の仕事に関する専門的な本ではないため、その点は無理に要求しても意味がないだろう。

 

あくまでもスピード重視で内容をざっと読む感じで読んだので、そんなに感銘を受けたりしたように読んだわけではないかった。内容自体も本当に入社一年目の新社会人のために基本から教えてくれた。自分にとっては再認識のような内容だったといえる。

どこかで習ったことがある、どこかで聞いたことがあるとかのような話で、久しぶりにサラリーマンに戻った自分にとってはちょうどいいボリュームになるかもしれなかった。

 

最近はものすごく忙しいわけでもないのになぜか昔のように本を読む時間が作れない(作る気にならない)