Kitto 自己満の随筆ブログ

日本の小説をこよなく愛する香港出身の者による読書感想やふとした日常の綴りが中心になるブログです。

真夏の方程式 - 東野圭吾

真夏の方程式 - 東野圭吾

 

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この一冊を読んだのはまさにタイトルの通り、真夏だった。宮崎に移住して初めて迎えた夏、想像以上に厳しい暑さと日差しだった。けれど、今年は宮崎だけではなく、全国的にも前代未聞の暑い夏となったというのだ。とにかく暑い毎日が続いている。

 

いつも愛読している東野圭吾の作品の中で、実はいまだ”ガリレオシリーズ”を読んだことがない、今回はその一回目だ。

 

映画のほうは見たかどうかも覚えていない曖昧な感じなので、原作を読む時”普通に”話の展開を知らないまま内容を楽しめた。

 

離島での事件、海の話もたくさん出てきた。夏だからの海かもしれないが、読んでいて恭平くんと同じく夏休みに遊びに”田舎”に行った気分になる。

そこで、湯川との出会い、一緒に実験したり、科学の話が出たりして、殺人事件以外の内容でもかなり面白い話になっていた。

 

むしろ、本線の事件を調べる磯部などの部分よりも前者のほうが好きかもしれない。

湯川の人物像がやはり魅力的で、彼の考え、事件の解決に繋がる様々なエピソードがかっこいいの一言だ。

最後の結末は最後の最後に予測はできたが、直前まではまったく思わなかった。そこはかなり物語の構成にすごさを感じた。

 

原作の湯川を福山雅治と合わせながら読んでいた。ここの場面は福山さんはどう演じるのかなと思いながら。。。福山さんはかなり湯川を上手に演じきれたなと思った。

 

これは映画化されるくらいいい作品だ。