Kitto 自己満の随筆ブログ

日本の小説をこよなく愛する香港出身の者による読書感想やふとした日常の綴りが中心になるブログです。

読後感想

社会人の常識とマナー 直井みずほ

社会人の常識とマナー 直井 みずほ 同じく図書館で借りたこの本を”速読”というような読み方で返却期限までに読み上げた作品であった。 漫画風な説明もあったり、カラーの絵が多めという内容になっていてかなり読みやすかった。すらすらとわりと早いペースで…

入社1年目のメール仕事術 中山真敬

入社1年目のメール仕事術 中山真敬 初めて図書館で借りた本で、新しく入社してやる気まんまんで、メールについてもっと勉強したかったという気持ちがあった。 まあ、入社一年目というと新社会人のイメージ、あるいはその代名詞なのだが、私の場合は転職後の…

涙そうそう ー 吉田紀子、吉田雄生

この本は10年前留学時買った本で、その当時まだそんなに読解力がなかったせいか、かろうじて途中まで読んだまま実家の本棚に放置していた。最近ようやく掘り出されて、今度こそ読み倒そうと。 さて、感想を書きます。 また僕の王道パターン、映画化される作…

白夜行 ー 東野圭吾

この作品に出会ったのがおよそ15年前からだろう。日本語の勉強を始めた頃だった。 小説ではなくドラマのほうだった。 一話を見たあとなぜなのかは覚えていないけど、続けて見る気なかった。決して物語に対して興味を持っていなかったのではなく、むしろ非常…

ふがいない僕は空を見た 窪美澄

妻が映画でこの作品を知ったらしく僕に紹介してくれた。裏の紹介文の”高校生が年上の主婦と週に何度かセックスをしてる”という一文に目を奪われたのがこの作品を読む理由だった。 読み出すと官能的な部分は僕を裏切ることもなく期待通りの内容だった。 しか…

白ゆき姫殺人事件 ー 湊かなえ

白ゆき姫殺人事件 ー 湊かなえ これはまたもや湊かなえの凄さにやられた作品だった。 作家ならではの発想力、構成力、もちろん文才も兼ね備えたこの作品を、本人はニヤニヤと気持ち良さそうに書いていたのではないかと勝手に想像してみた。 内容はタイトル通…

東京島 ー 桐野夏生

東京島 ー 桐野夏生 桐野夏生の2作目となる。 遭難して無人島に漂流した人たちのサバイバルの話で、しかも女が一人しかいないというかなり特別な設定、最初はとんでもないエロい話で、男の陰獣的な挙動とか、人間の醜い一面が満載なとんでもない物語ではな…

インビジブルレイン ー 誉田哲也

インビジブルレイン ー 誉田哲也 一つの殺人事件から物語が始まった。 警察が動き、犯人を調べる王道ミステリーのような展開だが、話が進むにつれ、以前の事件とも関連している可能性があることがわかった。それによって警察側の隠蔽、警察組織の内部問題で…

告白 ー 湊かなえ (読後感想)

湊かなえの作品はこれで3回目となる。 湊かなえワールドとも呼ばれる主人公1人だけの目線ではなく、登場人物それぞれの目線から主軸の話の真相が少しずつ明らかになるといった図式、1回目の時はかなり慣れていなかったが、今となってはその絶妙さを感じ楽し…

ノルウェーの森 (上下) ー 村上春樹

有名な作家に有名な作品だから読書を趣味にしているのならこれは読んでおこうという見栄張りの動機だったが、読んでみればすごい世界観に圧倒された。表現の仕方などとても自分に影響を与えてくれた作品ではあった。 正直最初は読み切れるかどうか戸惑ってい…

被取締役新入社員 ー 安藤祐介

被取締役新入社員 ー 安藤祐介 読了。 学生時代からドジで冴えなくて、何をやっても失敗する。とにかくモテない男。 そんなダメ人間がなぜか大手企業に採用され、しかも役員待遇の3千万円年俸をもらえるという破格な話。 その裏には人に言えない秘密が隠され…

Nのために ー 湊かなえ

湊かなえワールドが炸裂した作品だった。 読書歴が浅い僕にはまだ慣れていない、強い言い方で言うと少し苦手かもしれない作者の物語の綴り方 ーー 登場人物みんなそれぞれ自分自身の視点から話を展開させ、少しずつゴールの結末まで誘導させてくれるその綴り…

西の魔女が死んだ ー 梨木香歩

読了。 学校での人間関係に躓いでしまった主人公のまいがお母さんのおすすめにより、西の魔女 ー イギリス人のおばあちゃんの家で過ごした心の元気を取り戻したその期間の物語であった。 現在は日本に住んでいるイギリス出身のおばあちゃんと暮らした時間を…

リアルワールド ー 桐野夏生

新年早々すごい作品に出会った! 話題作との紹介がありまさにその通りだと思う。本当にリアルの世界で起こり得ることと考えると少しぞっとした。 物語はそれほど複雑ではなかった。高校生の尊属殺人とその逃亡、その逃亡に関わった4人の女の子という設定、そ…