死にぞこないの青 - 乙一
義父の本棚から手に取ったこの一冊、ホラーの話ということで興味本位で読んだのだが、実際そうではなかったのようだった。
知らない作者でタイトルを見て、読みやすそうな感じがしたので、読んでみた。
あくまでも自分の個人的な感想なのだが、主人公がいじめに遭い、その心境についての描写があまりにも長く、正直やや多すぎなのかなとさえ感じた。
読んでいて鬱陶しいと感じたのも何回かあった。主人公がかわいそうで、無力という気持ちは十分伝わった。けれどそんなネガティブ、負の言葉や文章をずっと読んでいるのが堪えられなかったのが正直な気持ちだった。
物語の内容も重い話というレベルではないけれど、おそらく作者がいじめに対して訴えたかったのかもしれないのだが、読む側としてはそこまで心を打たれたり、共感を得るものはあまりなかった。
物語の展開も正直そこまで面白くないと思った。期待をしすぎたかもしれない。
もっと痛快な反撃劇を期待していたのもあった。
なので、読むペースは非常に遅かった。文章は読みやすかったとは思うけれど、刺激が足りない、おそらく相性が合わない作者だったと思う。